5,増田江利子さん(前編)カウンセラーインタビュー
■■■心理カウンセラーにインタビュー!■■■
心の専門家、お悩みを聴く専門家である「心理カウンセラー」ってどんな人たちなのか!?
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■インタビュー5人目は、
心理カウンセラー【増田 江利子】さんです!
江利さんは、3人目に登場したカウンセラー林真路さんと二人で、『人生を変える心理学講座』(通称:うつサポ)を、毎月無料で開催しています。
また、就労移行支援事業所や企業・クリニックでのカウンセリング、フリースクールと通信制サポート校の運営など、様々な場で幅広く活躍されています。
江利さんは、ほとんどの人が見落としがちなところを絶対に見逃さない、心細やかな方です。
それはカウンセラーとしてもそうですが、人として他にはない江利さんの魅力です。
そんな江利さんは、長く鬱で苦しんでいた時期があります。
苦しんでいた時、そこからカウンセラーになるまで…
どんなことがあったのか?その辺りから聞いてみます。
※増田江利子さん(以降:江利)
※インタビュア窓の内側(以降:窓)
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私が行ってた(心理学の)学校の『実践心理学講座』が週2回、町田と神田でやってたの。
そこの働いているスタッフの人たちが、すーごいキラキラして見えたっていうか…
「自分もこうなりたーい!」って思って。
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江利:その時(心理学の学校に出会った時)はもうね、自分も鬱真っ最中でさ。話せる人とか、みんないなくなっちゃってる時に、そういう自分を知らない人たちがいると…安心だったり。
その『実践心理学講座』って講座が週2回、町田と神田でやってたの。
で、そこは鬱とかで悩んでる人が元気になっていく講座で、友達が「江利子にも元気になってほしい」って、神田校に連れて行ってくれたんだよね。
そこで自分が変わって…
そのまんまの自分の話を聞いて「笑顔がいいね〜」とかさ、いろいろこう…褒めてくれたりとかさ。
役に立てるとか…あったから。
すごい良かったよね、たぶん…その場に居られたことが。
そこがなかったら…生きてけなかったから。
夜…毎日夜10時に子供寝かして、朝方の4時まで徘徊してたのね、お家に帰れないから。
だから…その1週間のうちの、2日はそこに行けるわけだから。
いつも一人で徘徊して、公園行ったりとかさ、ビデオ屋さんのトイレとか、滑り台の上で座り込んだりとか。
家が恐怖だから、家に帰れないから。子供を寝かせたら徘徊してたから…
窓:家が恐怖だった?
江利:だから、その1週間のうち2日はね、自分の居場所…自分の時間になるから、大きかったよね。
でもパニック(障害)も持ってるから、電車もなかなか乗れない。それでも行くと、なんとなく心が変わるっていうか。
そういう瞬間て、自分の「生きてる感」ていうか…「生きてる」って感じられるから。
『実践心理学講座』には、すごい救われた。
窓:いつ寝てたんですか!?
江利:自分の記憶の中では寝てないの。何年も寝てないの。
たまに心配して…介護ヘルパーやってたから、ヘルパーの友達が「もう寝なきゃだめだよ」って言って、お家に呼んてくれて、お布団敷いてくれて…
そこでちょこっと、うたた寝するとか。
あとは、公園の滑り台とかトイレとか、ベンチとかで、たぶん一瞬とか…何分とか。
自分の無意識で寝てる時はあるけど、なんか、布団でゆったり眠れるって時間は、ほとんどなかった。
窓:朝4時くらいまで徘徊して、朝に1回帰ってきて、また家のことやって…
江利:子供にご飯食べさせて、幼稚園行かせなきゃいけないじゃない?だから、ご飯食べさせて幼稚園行かせて、そのあと介護の仕事して。(帰ってきて)子供寝かせて、また夜徘徊…その繰り返し。みたいな感じ。
窓:すごい…で、週に2日だけ『実践心理学講座』の場に行って。
でも良かったですね、週2日だけでも救われてる時間があったっていうのは。
江利:本当にそこは凄い大きかったと思う。
あと介護の仕事でも救われたよね…。
会社にも恵まれてて。
介護はね、利用者さんが、「ありがとう」とか…おじいちゃんおばあちゃんて、すごい感謝をしてくれるから。
そこでもやっぱり、自分の存在が凄く感じられるっていうか、「あぁ…なんか力になれてる」っていうので元気を貰えたり。
介護行くまで、自転車で泣きながら利用者さんの家まで行って、涙拭いて、「こんにちは!」って言って愛をもらって、なんとか元気保って。
でもまた苦しくなっちゃうから…また泣きながら、とか…そんな感じ。
あとは、家に居られないから、(実践心理学講座の)ボランティアと両方やって。
ボランティアは大きいのかもね。
窓:そこが、唯一の救い。
江利:凄い大きかった、そこに出会えなかったらね…今はないよね。
そこの働いているスタッフの人たちが、すーごいキラキラして見えたっていうか。
「自分もこうなりたーい!」て思って。
それで「お手伝いさせてくたさい!」みたいな感じで、そこのボランティアをはじめたの。
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12年もの間、家が恐怖で夜は徘徊。眠る時間がほとんど無い中で子育てと仕事をしながらの日々…
『実践心理学講座』という心理学の学校との出会いにより、週2日は安心していられる場所ができて、救われたという江利さん。すさまじい日々です…
その学校で出会った人たち。
「自分も、こんな風になりたい!」
その素直な気持ちから、どんどん変わっていくことになります。
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窓:林さん(3人目に登場の林真路さん)は同じ学校で出会って、ずっと一緒だったんですか?
江利:林さんは(心理学の学校の)講師の先生だったから。
パニック(障害)で帰りに電車に乗れなくて、それで林さんを見つけて、声かけて…。
林さんは、その『実践心理学講座』でボランティア頑張ってるのを見て「じゃあ一緒にやりましょう」って。
最初は、外に出れるっていう自分のタイミングが分からないから、約束ができなくて。
林さんに「今日いいですか?」って突然電話して、「今日会えますか?」みたいな。
でも会えなかったり…遠いからね。なかなかタイミングが合わなかったんだけど。
それから、林さんが講座とかカウンセリングやったりしてた就労移行支援事業所で、カウンセリングのボランティアはじめて。
最初はボランティアだったんだけど、でも、頑張ってたらお金もらえるようになって。
窓:着実にボランティアで自分の実力をつけて…ボランティアでもなんでもやって。
江利:ただ単に、自分に自信がなかっただけなんだけどね。
自信がなかったし…凄い救われてるよね。自分が助けられてるよね、そのボランティアで。
自分で自分を感じられてなかったりさ…自信がないからね。でも(カウンセリングのボランティアで)笑顔もらうことで、「自分でもできるんだ…」って思えたりとか。
行動することによって、できることが増えていったりとか。
窓:着実に歩んできたんですね。
江利:人が喜ぶことが昔から大好きで。
でも、昔は自分が頑張って…「人のため」「人の笑顔」「人の安心」とか…ずっとそれをベースに、ずーっと頑張ってた。
そこに自分がなかった。
他人軸だったから、(人のために)頑張ることを精一杯やってたけど、今はもう頑張らないというか、自分を生きるっていうか。
最近は、もうそんなに頑張って疲れちゃう人生じゃなくて、自分を大切にしようってことも、思うようになったかな。
窓:どんな方が多いとか、得意な分野とかありますか?
江利:やっぱり自分が体験してること。
境界性パーソナリティ障害もそうだし…
鬱とかパニックとか…ADHDとか、娘の不登校とか。
あと旦那さんの性のDVだったりとか、母親のアダルトチルドレンだったり…。
自分が経験してきたことが宝になってる。
境界性パーソナリティ障害が得意っていうのは、他の人が(カウンセラーさんが)嫌がる部分なんだよね。
死にたいとか…そういう相談は大変だからさ、そういう部分で、(カウンセラーさんが)嫌がることもあるんだけど。
自分はそれを経験してるから、
「めんどくさくないよ!」みたいな。
死にたいって言う人も、「死にたいって思っても、いいんだよ…」って言うと、それだけで安心してくれたりとか。
みんな周りの人は、(死にたいとか)そんなこと「思っちゃいけない」って言うから。
例えば、鬱になっちゃって、でもある人は仕事にプライドを持っていて、周りの人たちは誰しもが「もう仕事休みなよ」って言うんだけど。
私はね「倒れるまでやっていいよ」って言ったのね。
その人の声っていうか、その時の気持ちが大事だと思ってるから。
ただ「倒れてもいいよ」っていうわけじゃなくて、こういうことと、こういうことがあるけど「どうしたいの?」って。
「働きたい」って言うんだったら、「じゃあ休みたくなったら、その時は休もう」って。
自分がそのタイプだったからね。倒れるまで頑張りたいっていうか、自分が決めて納得しないと、後悔することになるから。
「正しさ」があっても、それがその人の「正解じゃない」っていうのは、めっちゃ教わりました。
人によって答えが、人の数だけある。
いつも勉強させてもらってます(笑顔)
************つづく〜
●ずっと誰かのために頑張ってきた。
長く鬱で苦しんでいた状態から、友達に『実践心理学講座』と呼ばれる講座に連れて行ってもらったことで、週に2日だけ安心できる場所ができた。
そして、キラキラして見えた人たち。
「自分もこんな風になりたい!」
そう思ってボランティアをはじめる。
こうして、誰かのために頑張ることから、自分自身や自分の気持ちも大切にするようになってきたという江利さん。
人の数だけ答えがある。
お話は、【インタビュー後編】へまだまだ続きます☆
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インタビュア「窓の内側」にいる、心理カウンセラー美樹teaの【お茶うけ心理学note】もあります!